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本田さんの解説がなぜ面白いのか?

2022-12-02

本田さんの解説がなぜ面白いのか?

サッカーワールドカップ盛り上がっていますね

サッカーワールドカップがカタールにて開幕し、連日強豪国同士の真剣勝負が展開されている。今回はABEMAで無料配信されているということもあり、過去の大会よりも手軽に全試合観戦することができるため、寝不足の日々をお過ごしの方も多いのではないだろうか。かくいう私もミーハー魂を発揮して日本戦以外も視聴して、試合結果やグループリーグ通過国を勝手に予想して楽しんでいる。今大会は波乱も多く、サウジアラビアがアルゼンチンに勝ったり、日本がドイツに勝ったり、FIFAランク2位のベルギーがグループリーグで敗退したりモロッコが1位通過したりと驚く結果が多いのもまた大会を盛り上げている。(昨晩は日本がスペインにまさかの逆転勝利をおさめ世界を驚かせるグループリーグ1位通過!同時刻のドイツ-コスタリカ戦もめまぐるしい試合展開で最後まで楽しませてもらった)

試合結果以上に話題になっている本田さんの解説

さて、そんな中で試合結果と同じくらい(あるいはそれ以上に?)話題になっているのがABEMAで解説を担当している本田さんの解説だ。本田さんが解説をすると試合中にも関わらずその発言が毎回Twitterのトレンド入り、試合終了後にはYoutubeでまとめ動画が流れ、ネットニュースで「本田の解説」まとめ記事がアップされてまた話題になっている。いまだ現役選手でありながら、解説者という立場でもカリスマ性を発揮していることは皆様ご存じの通りだ。
世間の興味を惹いているポイントの一つには、解説者という立場でありながらも、視聴者が共感できるような感情を露わにしたコメントが多いこともあるだろう。例えばドイツ戦で、日本があわや2点目を決められる、というシーンでは「オフサイドでしょ!副審おかしい!テクノロジー発動でしょ!」といったコメントをしており、見ている視聴者の気持ちを代弁するようなコメントであった。
こうした見ているものの感情を代弁するような解説者のコメントは他競技でもたびたび話題になることがあり、記憶に残る解説になりやすい。例えば、サッカーだと松木さんの一ファンのような解説は以前から有名だし、2008年の北京五輪ソフトボール女子日本代表の決勝戦での宇津木さんの絶叫解説も有名だ。水球の日本代表が2016年北京五輪で32年ぶりに五輪出場して、初めてテレビ中継(たしかBSだったが)されたときに、元日本代表の高木監督が「いや~水球がテレビ放映されるなんて、、ありがとうございます!」というファンとしての感謝をしきりに述べていたことも個人的に記憶に残っている。
ただし、今回の本田さんの解説はそういった“感情を露わにした共感できる解説“だけが評価されているわけではないように思う。

他の解説者との違いとそこからの気づき

今回のワールドカップで、本田さん以外の方が解説をしている試合を見ていた時に、明確な違いに気づいた。他の解説者は、あくまで“今ピッチ上で起こっていることをわかりやすく説明”しているだけなのだ。それに比べて本田さんは“自分が監督だったらこうする”とか、“自分が今選手としてピッチに立っていたらこういう指示を出す”というような発言が多いように思う。つまり、全て自分事としてとらえて意見を述べている。この“自分事化して意見を述べる”という点が見ている人の知的好奇心をそそるのではないかと個人的に思った。
この“自分の意見を述べる“という点はコンサルとしても大切にしなければならない姿勢だと改めて気づかされた。コンサル業界ではよく、「評論家になるな」と言われることがある。要するに、第三者としての立場から客観的に意見を言うだけのコンサルに価値はない、ということだ。第三者の立場であっても、クライアントの抱える課題を自分事としてとらえて、自分ならどういう解決策を実行するか、それはなぜなのかをロジカルに伝えるからこそ、クライアントからも面白がってもらえるし、価値があると感じてもらえる。
今回の本田さんの解説を聞いて、「目の前で起きていることを自分事としてとらえ、自分ならどうするのか、なぜそう思うのかを“熱く”語る」ということが、人の心に響くのだ、と改めて感じたし、MAVISはそういうコンサル会社でありたいと思う。

MAVIS PARTNERS マネージャー 渡邊悠太

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