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チャンスが来たらすぐ行動、チャンスを逃したらじっと待つ。

2021-06-04

雨が降り始めたときには、すぐ帰るorやむまで待つ

私は犬を2匹飼っており、週末にはドッグランに連れていくことが毎週の恒例イベントになっている。2匹とも外が大好きで「おさんぽ行く?」とか「ドッグラン行く?」と話しかけるだけで家中を走り回るほど大喜びする。外が好きなのに平日は私の仕事の関係で散歩に行けない日が多いので、週末には必ず時間を作ってドッグランに連れて行くようにしている。
先日、土曜日の午後から雨が降るという予定で、日曜日も一日中雨の予報だった日があった。その週は月曜日から金曜日まで忙しく帰りも遅かったために一日も散歩に行けていなかった。このままでは週末も外に連れて行けないと焦った私は土曜日の午前中にドッグランに行くことにした。ドッグランに着くと、おそらく同じ考えを持っている人が多かったのであろう、どんよりした天気にもかかわらずそれなりに賑わっていた。
ところが、私がドッグランに着いてから10分もしないうちにぽつぽつと雨が降り始めた。午前中に雨は降らないと考えている人ばかりだったので、誰も傘を持っていなかった。
ある人は雨が降り始めたと気づくや否や、ものすごい速さで帰り支度をし、そそくさと帰宅していった。
またある人は、すぐには帰らず様子を伺いながら雨宿りをしていて、しびれを切らしたのか大雨の中走って帰宅していった。
そして私は(午後予定もなかったので)のんびり雨が止むのを待っていたところ、雨が止んで濡れずに帰宅できた。
この時に結局、飼い主自身も自慢の飼い犬もどちらも濡れずに被害を最小限で帰宅できたのは、雨に気づいて即帰宅した人たちと、やむまで辛抱強く待った人たちで、中途半端なタイミングで帰宅した人たちだけがびしょ濡れで帰っていった。

即行動できなくてもチャンスはまた訪れる

たかがドッグランで雨に降られただけのエピソードなのだが、この時に私は、「すぐに行動を起こさなくてもそのあとじっくり待っていればまたチャンスは訪れるんだな」と(大げさだが)身をもって感じた。
行動を起こすタイミングの違いによって、成果が変わるというのはどんなことにも共通する本質的なことだと思う。
例えば、株式投資でも儲かる人は2パターンだ。1つは株価が上昇し始めたときに即投資する決断が出来る人。そしてもう1つは、狙っていた株が上がってしまったとしても焦らずにまたチャンスが訪れるまでじっくりと待つことが出来る人だ。株価が上がり始めたときにすぐには買わずに、どんどん上がっていく株価を見て中途半端なタイミングでエントリーする人はほとんど儲からない。
営業でも同じで、チャンスが巡ってきたときに即行動を起こせるセールスか、チャンスを逸したと思ったらまたチャンスが訪れるまでじっくりと待てるセールスが成功しているように思う。
繰り返すが、即行動できなくても慌てることはない。チャンスはまた訪れるのだ。

M&Aでも中途半端は禁忌

上記のような考えは、M&Aにも当てはまる。一般的にM&A巧者と言われている企業は、チャンスと見るや即行動を起こす会社か、チャンスが訪れるまでじっくりと待てる企業だ。前者は、(あくまで個人的なイメージだが)欧米系の企業とか、オーナーの一存で決められる中小企業、あるいはソフトバンクのようなどちらかというと純投資に近い企業で、後者は日本電産などだ。実際、ソフトバンクは2006年に当時減益傾向にあったボーダフォンを2兆円という価格で買収した。もう少し時期を遅らせればボーダフォンは赤字になり、買収価格も下がると言われていたにもかかわらず、2006年に導入されたMNP(マイナンバーポータビリティ)制度というチャンスを生かし、ドコモやauからの乗り換えによって1年で業績を立て直した。
一方、日本電産にしても、これという企業に対しては永守会長自ら定期的に連絡を取り続け、チャンスが来るまで10年以上まつこともあると聞く。
どちらのやり方が正しいということはないが、共通して言えることは周りに流され中途半端なタイミングや価格で買うことが最も危険だということだろう。「チャンスが来たらすぐ行動、チャンスを逃したらじっと待つ。」とあらかじめ社内で共通認識を持っておくだけでもM&Aの進め方は変わるのではないだろうか。

MAVIS PARTNERS アソシエイト 渡邊悠太

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