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「なぜあなたに話を聞きたいのか?」を明確にしないと相手は気持ちよく話してくれない

2020-05-01

「なぜ自分にそれを聞くの?」が伝わらないと相手は質問に答えてくれない

仕事でも日常生活でも、部下や同僚、知り合いからの質問に対して、「なんでそれを自分に聞くの?」と思った経験はないだろうか。あるいは、自分が質問して、同じように思われた経験もあるかもしれない。

簡単な質問ならいざ知らず、質問された人の時間を奪ってしまうような頭を使う質問だと、「なぜ自分に聞いてくるのか?」が伝わらないと、聞かれている方は、「少しは調べたのか?」と思うものである。

部下や同僚、知人などある程度関係性が出来ていれば、そう思いながらも答えてくれるかもしれないが、目上の方や関係性が構築出来ていない人の場合にはそう上手く答えてはくれない。

「なぜ話を聞きたいのか?」を明確に伝える能力は、コンサルタントにとって、サッカーのトラップ

コンサルタントの場合、クライアントとのコミュニケーションだけでなく、有識者・専門家へのヒアリング、競合他社やユーザーへのヒアリングなど、目上の方や関係性が構築出来ていない方に話を聞きに行く機会が非常に多い。だからこそ、「なぜ今回あなたに話を聞きたいのか?」という目的や意図を明確に伝える力が重要だと思っている。

この力が弱いと、そもそもインタビューが設定できないし、インタビューが設定できたとしてもインタビュイーに気持ちよく答えてもらうことも出来ない。結果として、その人だからこそ答えられる生々しい回答が得られない可能性が高まるだけでなく、二度と面談できなくなる可能性も高まる。必要な回答が得られなければ、PJの進行や成果物の質に影響が生じることになるため、「なぜあなたに話を聞きたいのか?」を明確に伝える力は、コンサルタントにとって基礎的かつ非常に重要なスキルの一つなのである。サッカーで言うところのトラップみたいなものだ、と思っている。

「なぜあなたに話を聞きたいのか」を明確にすることは、相手を不快にさせない最低限のマナー

なぜこんなことを書いているかというと先日、自分のこの基礎力不足を痛感するこんな出来事があったからだ。とある分野のリサーチを行うため、該当分野の専門家である大学教授にヒアリングを依頼したところ、忙しい中時間を取ってくれると言うのである。ところがいざ質問項目を送ったところ、「その質問には私でなくても答えられるのでは?」と言われ、アポイント自体がキャンセルになってしまったのである。実はこの教授とは良く知った間柄なのだが、だからこそ気軽に質問してしまい、「なんでそれを自分に聞くの?」と思わせてしまったのである。

一方で、別のヒアリングでは、「あなただからこの質問に答えて欲しい」と明確に伝えたところ、インタビュイーの方に非常に気持ち良く話していただき、そんなことまで教えてくれるの?というようなことも聞き出すことが出来た。こうした出来事を踏まえ、改めて「インタビュー目的を明確に伝える力」の大切さを認識したのである。

「なぜあなたに話を聞きたいのか」を明確に伝えるという行為は、どれだけ相手の時間を無駄にしないか、という思いを持ち、そのための下準備を出来ているか、ということなのではないだろうか。自力で最低限のリサーチを行い、知識を身に着けた上で、出来る限りインタビュイーしか知り得ない情報を引き出すための努力を行う姿勢が大事であり、その姿勢が見られればインタビュイーも快く質問に答えてくれるのだと思う。

誰かに話を聞く上で、気づかない間に自分本位になり、雑な質問をしてしまうことがないよう、常に「話を聞くにあたって自分は最低限の知識は身に着けているのか?」、「その上でなぜこの人に話を聞きたいのか?」といったセルフチェックが大事なのだろう。

MAVIS PARTNERS アソシエイト 渡邊悠太

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