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なぜ実年齢より上に見られるのか

2023-06-30

なぜ実年齢より上に見られるのか

Web会議だとやたら実年齢より上に見られる

新型コロナウイルスが流行して以降、弊社でもWeb会議が主流になり、クライアントとの打合せのうち、肌感としては8~9割くらいはWeb会議になっている。
そんな中、私がよく言われるのが「Web会議だと気づかなかったですけど、実際に会ってみると実は若いんですね!」といったような言葉である(大体、実年齢よりも5~10歳くらい上に見られるケースが多い(笑))。もちろん、私の使っているPCのカメラの性能的な問題やカメラ写りの悪さ、光の当たり加減といった要因で、実際より老けて見えるというのはあると思うが、それ以外にも要因がある気がしている。それは、「話し方」である。
というのも、少し前までは、特に実年齢よりも上に見られるというようなことは少なかったのだが、そう見られるようになった最近との大きな違いが、「話し方」だと思うからだ。具体的には、言葉の”ヒゲ”(「え~」とか「あの~」みたいな雑音)を無くすことと、話すテンポを下げることを意識し始めてから、実年齢よりも上に見られることを実感するようになった。
話している内容のレベルが上がって、名実ともに頼れるコンサルタントに近づいたと信じたいところだが、実際のところ、「話し方」が要因となって、若手っぽく見られなくなったという側面は大きいように思う。

著名人の話し方から見る民衆を引き付けるコツ

最近見た本田圭佑のインタビュー動画が良い例だと思った。本田圭佑は一流のスポーツ選手だし、サッカーに関する見識は深いものがあるのは当然だが、それを別としても、話している内容についつい耳を傾けてしまう雰囲気があると思っている。
それでよく聞いてみると、決してテンポ良く話している訳では無いものの、彼は言葉の”ヒゲ”が全くと言っていいほど無い。だからこそ、すごく落ち着いて見えるし、話を聞いていてストレスが少ない。これは、彼の言葉の説得力を増す一つの大きな要因になっているのではないかと思った。
また、これは少し視点が異なるし、例えとしてあまり適切でないことは承知の上だが、第2次世界大戦時のドイツの指導者であるあのヒトラーも良い例だと思っている。
私の好きな映像作品で、NHKスペシャルの「映像の世紀」というものがある。私は中学3年生のときに、このシリーズを初めて観たのだが、特に記憶に残っているのが、ヒトラーの演説について触れている回である。そこで言われていたことをいくつかピックアップすると、「演説の初めは、あえてすごく小さな声で話すことで、観衆の耳を傾けさせる」「演説の終盤に近づくに連れて声のボリュームを上げ、身振り手振りを激しくする」「端的かつ具体的なスローガンを繰り返し唱える」などなど、どれも話し方がヒトラーの求心力を支えるポイントであったことを感じさせるものが多い。

若手だからこそ意識すべきこと

別に「言葉の”ヒゲ”は無くした方が良い」とか「ゆっくり伝わるテンポで話した方が良い」といったようなことは、当たり前に言われていることだし、何も新しいことは言っていないのだが、世の中の経営者や責任あるポジションにいる方々よりも比較的若い自分としては、コンサルタントとして、いかにして自分の言葉を受け入れてもらうか?を考える上で、話し方の意識は強く持っておかないといけないと思っている。そうしないと、仮に頑張ってクライアントに有益だと思う示唆を抽出できたとしても、そこからクライアントをアクションに移せないと、コンサルタントとしての価値は無いからだ。
また、コンサルタント以外の若手ビジネスマンも、同じような葛藤を感じているのではないかと思っている。いくら問題提起をしても、上司から相手にされないとか、会議の中で発言しても何かと難癖を付けられて一蹴されるとか。。。
そんなときに、自分自身の自戒の念も込めて、自身の「話し方」を今一度見つめ直す時間を設けても良いのではないかと思った。

MAVIS PARTNERS アソシエイト 井田倫宏

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