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やってみないと分からない

2024-06-21

やってみないと分からない

Day1からアウトプットすべし

最近自分がプロマネをやっているプロジェクトに、途中から新メンバーが入ってくるという出来事が何回か続いた。
当然途中参加のメンバーと自分では、プロジェクト遂行に必要となる知識の面で大きな情報ギャップが存在する。
そんな中で、これまで私は、「最初はまずプロジェクトのこれまでの動きについてキャッチアップしてもらうことが大事だから、丁寧に背景説明をして、最初は作業的なタスクからやってもらい、慣れてきたらタスクを塊で依頼しよう」というスタンスでやっていた。しかし、これまでのそういった新メンバーのパフォーマンスを見ると、どうも立ち上がりが上手くいかないような感覚を持っていた。
「結構余裕を持ってプロジェクトに入れたはずだと思ったけど何故だろう・・・」そう思っていたが、社内での会話の中で「井田さんはもっと最初からタスクを塊で振るべき」と言われ、自分のやり方の間違いに気付かされた。
過去を振り返ってみると、自分もかつては途中でプロジェクトに参加する場面というのは多かった。そんなとき、「とりあえず提案書読んでおいて。アウトプットとかはまだいいよ」と言われたプロジェクトもあれば、初日からアウトプットを求められるプロジェクトもあった。どっちの方が立ち上がりが早かったかと考えると、圧倒的に後者だったのだ。前者の場合、もちろん過去資料には目を通すものの、なんとなく分かった気で進んでしまい、いざアウトプットしようとすると”ずれた”成果物を出すことが多かった気がする。一方で後者の場合には、初期段階から自分の理解とアウトプットを同時並行で進められたので、スムーズにプロジェクトに入り込めた感覚がある。

理解から入るか実践から入るか

話は変わるが、上記の話を書いていて、大学入試の塾講師をやっていた時のことを思い出した。
私が担当していた生徒の多くは、高校3年生の部活引退後に本格的に受験勉強を始める人が多かったのだが、まずは実際の志望校の入試問題を問いてみることを推奨していた。もちろんそれまでは部活に打ち込んでいた人が多いので、予備知識が不足していてほとんど解けないのだが、それでも良いと思っていた。重要なのは、その大学に受かるために、自分がどの程度知識や計算力の面で不足しているのか?というギャップを認識することだと思っていたからだ。そのギャップさえ認識できれば、あとはこちらが言わなくても、必要に応じて教科書や参考書で自ら理解を進めていく。
これは、仕事でも同じだなと思った。しっかり理解をしてから実践に進むのではなく、まずは実践してみて理解は後回しでも良いのだと。

実践↔理解の繰り返し

話を仕事に戻すが、「まずは実践」というマインドは、プロマネをやっていく際にも重要だと思った。
先述の通り、プロジェクトメンバーにタスクを振る際に持つべきマインドというのもそうだが、プロジェクト全体の設計を考える際のマインドとしても重要だと実感している。
クライアントに提案する際、プロジェクトの目的を達成するために、どういった論点にどういったステップで解を出していくのか?という設計にかなり頭を使うが、やることを文章化していっても、なかなか納得の行く設計にならずモヤモヤする時間が続くことも多い。そんなときに、必要な情報が不足していたとしても、とりあえずアウトプットとして形にしてみると、一度作ってみた設計の良いところと悪いところが見つかることも多い。
仕事にしても、勉強にしても、まずはやってみないと分からないということなんだろうなと思っている。ただ理解が無いまま実践から入るのは、最初は結構なストレスになることも多い。大事なのは、実践から入り、分からなくなったら理解に時間を使い、またすぐさま実践に戻るという、実践↔理解の繰り返しのスピードと回数なのではないだろうか。理解に留まって時間を使いすぎると、後で痛い目を見るというのは嫌と言うほど経験しているので、自戒の念を込めて。。

MAVIS PARTNERS アソシエイト 井田倫宏

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