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女性のキャリア形成の難しさ

2024-02-23

女性のキャリア形成の難しさ

いよいよそのステージに…

最近、プライベートにも変化があり、自分の今後のキャリアについて考えることが増えた。私は大学時代も理系であったし、前職も男性が多い職場だったので、よく「女性の働き方に関する懇談会」的なものに参加させられていたのだが、当時は、結婚・出産も自分とは程遠いものだったので、既にそのステージにいる女性の話を聞いて、「大変そうだな~」とか、「よく考えているな~」とか、実感なく話を聞いていたものだ。(大人が「●●しといた方がよい」と言うものが、子供には響いていないのと一緒である。)
「考えないといけないけど、なるようにしかならないよな~」とか思っている間に、あっという間に自分がそのステージに立ってしまった。(女性の皆さまには共感してもらえるだろう。)
「なるようにしかならない」というのは全く間違っていないのだが、いざ、自分がその場に立ってみると、漠然とした将来への大きな不安がより身近に迫ってきていて、いよいよちゃんと考えないとまずいぞ、というところまで来てしまった。

ロールモデルがいない

さらに、厄介なのは、私の場合は身近なロールモデルがいない。もちろん、上記の懇親会でこれまでお話を聞いてきた人生の先輩はたくさんいるが、自分に照らしてみると、いまいちピンとこない、というのが正直なところだ。これまで話を聞いてきた中だと、①キャリア全振りパターン(計画的な出産・育休なし=ブランクを最小限にする)②家庭全振りパターン(専業主婦となる=ブランクがない)、③がむしゃらパターン(育休を取り、流れのまま仕事復帰=ブランクがありながらも何とか頑張る)に分けられる。どのパターンにしても育児も家事も大変だし、パートナーからの協力によっても大きく負担は変わりえるものだが、自分に照らしてみると、①についてはとても私には無理だなと思うくらい計画的かつ運にも恵まれている必要があるし、②になれるほど家庭向きではない。③がいわゆる一般的な「働くママさん」になるのだが、話を聞いている限り、第2子を考えるタイミングも難しければ、日々の生活で手一杯という印象を受けていて、「こういう生活がしたい!」とは現時点では思えていない。(あくまで、私が聞いた範囲だが…。)
実際にそのときになってみれば、「そんなもんだ」と済ませられるのかもしれないが、どうにももっと納得のいくキャリアの進み方はないのか、と難しさをひしひしと感じている。

自分が誰かのロールモデルに

少し、女性のキャリアについて検索してみたら、今では、育休を、リスキリングに活用するママさんも増えているそうだ(「育休中のリスキリング」というのはいつしかの国会で炎上していたが…。)。自分としても、リスキリングには興味があるし、それが復帰後の社会貢献につながったら、①と③の折衷案のような形で、充実するかもしれないなと思う。実際にMBAまで取ってしまうママさんもいるようだ。
ただ、あるサイトのアンケートでは、育休中のリスキリングは不可能とするママさんが約半数もいたことも目にした。たしかに、ただでさえ自分以外の存在を育てているのに、時間もお金も自分に投資できるかと言われたら、イメージしただけでも難しそうだ。
そうなると、時間もお金も最小限に抑えつつ、かつ、効果のあるリスキリング方法(さらに、自分のキャリアに活きるような分野)を選ぶ必要があるので、今から、どんなものであれば条件を満たし、自分のステップアップに資するか考えているところだ。どのような過ごし方をして、どのようなキャリアアップを望むのか、答えは全く出ていない(実際にその時になれば、それどころではないはず…)が、自分で自分の道を切り開いていくしかないと割り切って、今後のキャリア形成に向き合っていきたいと思う。
全てのママさんに尊敬の念を抱きつつ、自分自身が、いつか、同じように悩む誰かの身近なロールモデルになれたらいいなと思う。

MAVIS PARTNERS アナリスト 神尾唯

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