3.マネージャー

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“習慣化の罠”について

2023-10-20

“習慣化の罠”について

昨年の今頃は何をしていたか?

今年も早いものでもう10月後半。あと2か月ほどもすれば2023年も終わり、あっという間に2024年がやってくる。 このコラムも書き始めて3年以上になると思うが、それだけ継続して書いていると、「あの時はこんなことを考えていたなあ」と日記にように振り返ることもできる。ちょうど、昨年の今頃はどんなコラムを書いていたのだろうと振り返ってみると「習慣化によって感じる2つの効果(続・社会人こそ“習慣”が大事の話)」というコラムを書いていた。私は数年前から趣味でトライアスロンをしているのだが、ちょうど昨年1月からランニングを習慣にしようと試みていた。そして昨年の10月まで継続できていて、それによって感じていた効果について書いていたのだ。幸い、今もランニングは定期的にしており、無事継続できている。
コラムを振り返ってみていて、“習慣”についてコラムを書いたのはついこの間だと思っていたが、もう1年たったのか、と感じると同時に、ランニングを継続し始めてもう2年近くたつのかと時の流れの速さに改めて驚いた。
一方で、実は走る回数はかなり減ってしまった。私事だが昨年12月に子供が産まれ、子供のお世話をしたり一緒に遊んだりする時間が増えたので、走る機会が減ってしまったのだ。

毎年毎年同じことを繰り返すことの“危うさ”

走る回数が減ったとはいえ今も継続はしているので、昨年と変わらず、習慣を作ること・物事を継続することの効果は感じている。一方で、毎日毎日同じことを繰り返すことに危うさみたいなものも感じるようになってきた。物事を継続すること・習慣を作ることの効果は、生活にリズムが生まれるとか、継続できている自分に自信が持てて自己肯定感が上がるとか、それによって仕事に対するモチベーションやパフォーマンスが向上するとか色々と感じるものはある。一方で“危うさ”といったのは、継続しているだけで感じてしまう満足感や、毎日毎日同じことを繰り返すことによって逆に失われる新鮮さなどだ。習慣があまりにも“常態化・日常化“してしまうと、もともと効果として感じていた仕事への好影響とか、生活のメリハリが失われてしまい、ただ惰性で続けているだけになりかねないという危険も感じてきた。
習慣とは言え単なる趣味なので、あまりこだわりすぎるとそれはそれで継続しにくくなし、私のランニングの場合、目的はトライアスロンの大会のための準備なので、惰性で続けているというわけでもないのだが、せっかく習慣になっても無意識にやり続けるだけだとそうなりかねないなと思った次第である。これは、“習慣化の罠”とでもいえるかもしれない。

“習慣化の罠”に陥らないためには

これは結構仕事にも通ずる危うさだなと感じた。仕事もし始めて何年もたってくると、慣れが生じて、やっているだけで満足してしまい、特に目的意識もなく流れ作業的にこなす、みたいな状態に陥りかねない。クライアントやPJテーマが毎回異なるコンサルの仕事であっても、提案書の書き方とか、会議資料の作成の仕方、会議の進め方などなど、習慣とは言わない“型”みたいなものはある。それをなんとなくこなすだけになってしまうと、“習慣化の罠”に陥ってしまうのではないか。
習慣化の罠に陥らないために、自分の仕事ぶりや生活を振り返って、慣れてきたなと思った時ほど自分を進化させる方向に意識を振り向けないといけないなと感じている。わかりやすく言うと、ランニングはトライアスロンの大会のためにやっているのだが、慣れてきたので来年は出る大会のレベルを上げようとかそういうことが大事だなと思った。仕事でも、なんとなくPJ運営してクライアントが期待する価値を出していくことに“慣れ”が出てきたなと感じたら、それが“驕り”にならないよう、もっとクライアントを感動させるためにはどうするかとか、このPJをやりながらさらに別のことにチャレンジできないかとか、常にアグレッシブにチャレンジしていきたいと思った。

MAVIS PARTNERS マネージャー 渡邊悠太

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