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パワポ・エクセルの習得方法について思うこと

2022-07-22

パワポ・エクセルの習得方法について思うこと

パワポとかエクセルは教科書から入るのは非効率

社会人が仕事上で使うツールとして、最も使用頻度が高いものが、マイクロソフトのパワポ・エクセル・ワードだと思う。その中でも、パワポとエクセルは、特に機能が豊富で、人によってスキルにばらつきが生じるのではないか。
私自身、パワポやエクセルの活用方法をマスターしているとは言えないが、少なくとも世間の平均以上のスキルはあるだろうと思っていて、周りからパワポやエクセルの使い方について質問されたり、どのように習得するのが良いかと聞かれたりすることが多いが、最もやってはいけない習得方法が、「まずは教科書を読んで学ぶ」ことだと思っている。
理由は大きく2つで、「1.所詮はツールなので、その習得のためだけに時間を割くのはもったいない」「2.そもそも正解を示した書籍なんてない」である。
1.に関しては、それをやるくらいなら、普通に仕事した方が良いと思うし、もっと有効な時間の使い方があるのではないかと思っている。2.に関しては、たまに書店でパワポ・エクセル関連の本を読んでいて思うことだが、パワポ・エクセルのあるべきは、会社によっても業界によっても場面によっても全く異なるので、書籍を読んで最適解に近づくのは難しいだろうなと感じる。
やはり、パワポ・エクセルは、普段の業務の中で使っていく中で習得していくのが、最も効率的かつ、無駄がないのではないだろうか。

やり方はコミュニティや人によって違う

上述したとおり、パワポ・エクセルについて、世の中的な最適解は無いと思う。わかりやすい例でいうと、パワポに関して、コンサル業界のあるべきと、決算説明資料のあるべきは、全く異なる。それは、資料に求められる要件が全く異なるからだ。コンサルの資料は、その紙を読んだだけで、要旨・詳細ともに分からないといけないのに対して、決算説明資料はビジュアルが重要で、スライドにすべてが載っていなくても口頭で補足すれば良い。他にも例を挙げればキリがないが、とにかくどこにも一般解は転がっていない。
自分のいるコミュニティにおける最適解を見出すためには、以下2点が重要だと思っている。
・周りにいるパワポ・エクセル巧者のやり方を真似る
結局はこれに尽きると思っている。周りで巧者といわれている人のやり方は、少なくともそのコミュニティにおいては認められているということで、それを真似るのが、自身のコミュニティにおける最適解に達する一番の近道だと言えるのではないだろうか。
・とにかくググる
これも本当に重要だと思っている。特にエクセルでサイズの大きいデータを扱う際には、やり方が分からないという場面が頻発する。そんなとき、諦めて非効率なやり方に逃げるのではなく、一生懸命情報を探索することが大事だ。本当にGoogleというのは優秀で、検索してやり方が見つからなかったことは一度もない。

教科書も使いよう

かといって教科書を全否定するわけでもない。本当に基礎的な使い方から分からない(例えば、関数を何も知らない)という状況であれば、教科書の例題みたいなものから練習してみるのは良いかもしれない。上記で言っているのは、あくまでも、パワポやエクセルの使い方は多少知っているけど、作業が非効率だと感じている場合に言えることである。
また、教科書を辞書代わりに使用するのはありかもしれない。例えば、エクセルの関数について、ある程度網羅的にまとめられている書籍は、普段の業務中に参照する程度には役に立つのではないだろうか。
話は少し変わるが、本当に危険だと思うのは、YouTubeとかの怪しげなパワポ・エクセル講座。中にはちゃんとしたことを言っているものもあるのだろうが、本当に見るに耐えない内容のものも多い。それは、そもそもその人がちゃんと理解していないというのもあるだろうし、その人と私の所属しているコミュニティが異なるために生じている違和感なのかもしれない。とにかく、繰り返しにはなるが、一般解など無い。

パワポとかエクセルみたいなものに対するスキルを軽視しすぎない方が良いと思う

こういった資料作成の話をしていると、「資料作成なんかに時間をかけるな!本質的なことに頭を使え!」と言う人もいそうだが、個人的には、本質的なことに頭を使うためにも、資料作成のスキル向上は大事だと思う。結局、組織で働いていたり、ステークホルダーに説明責任を果たさないといけない立場にいたりする限り、資料の作成からは逃れられないし、資料が雑だと、正しい意思決定も難しくなってしまうのではないだろうか。だとすれば、資料作成をいかに効率化して、本質的なことに頭を使う時間をいかにして創出するのか?も、重要な問いになってくると思う。
M&Aなどもそうだが、経営の根幹に関わるような重要な検討の際こそ、質の高い資料を使って、本質的な検討に時間を割くべきなのではないかと思っている。

MAVIS PARTNERS アソシエイト 井田倫宏

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