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「個別化」という素質

2025-01-31

「個別化」という素質

“クリフトンストレングス”とは

クリフトンストレングス(旧名:ストレングスファインダー)とは、米国ギャラップ社の開発したオンライン「才能診断」ツールである。Webサイト上の177個の質問に答えることで、自分の才能、すなわち『無意識に繰り返し現れる思考、感情、行動のパターン』が導き出されるという。クリフトンストレングスではその才能を34の資質(似たような才能の集まり)に分類しており、そのうち最も特徴的な5つの素質が、診断ツールを受けた者に結果として通知される。私は数年前にこのツールを受け5つの自身の素質を知ったのだが、最も指向が高い且つ、自身でもこれは最も当てはまると納得した素質が「個別化」であった。

「個別化」という素質

クリフトンストレングスを用いてコーチングを行うHRドクターによると、「個別化」は一人ひとりの個性や違いに目を向け、それを見抜き、偏見を持つことなく相手に一番合ったアプローチができることに長けている資質であるとのことだ。一人ひとりが持っているユニークな個性に興味を持ち、自身や他人を一般化したり、類型化したりせずに相手と向き合い、多様性を受け入れて相手が持っている本来の力を引き出すことができるとも記してある。
その一方で「個別化」には欠点もある。一般化や類型化によって人や状況を判断しないという特徴は強みにつながる一方で、一つ一つの詳細まで確認しがちなために、最終的な判断を下すまでに時間がかかってしまう傾向にあるそうだ。またチーム内においては、一人ひとりが持つ能力や置かれている状況の公平化に対応しようとしすぎてしまい、一部の人へのサポートが集中し、特定の人ばかりを贔屓しているのではないかと受け止められがちとのことだ。
無論、ここで記したことは「個別化」という素質を持つ人にとって傾向のある思考、感情、行動のパターンの一例に過ぎず、必ずこういった傾向があるという内容のものではないことを一言断っておく。

診断を終えて

診断を終え、自身のこれまでの人生を振り返ってみた。言われてみれば、私はこの世に一人として同じ人はいないと心から信じていたし、常に偏見に捉われることなく、自身の周りにいる一人ひとりと誠実に向き合ってきた自信がある。学生時代は学級委員や生徒会長を任されることがあったが、クラスに一人はいたであろう一匹狼とも仲良くしており、友達からはよく「彼と接点、あったっけ?」と聞かれたり、「あいつ、誰とも口きかないのに大橋とだけは話すよね」と言われたりしたものだ。
一般化や類型化をしないという点においても、“普通”という言葉や概念で片付けられてしまうことが苦手で、「こうするのが普通でしょ。」「普通が一番だよね。」と言われてしまうと、「貴方が言うところの普通ってなにを指しているの?誰が決めたの?」と聞いてみたくなってしまう癖がある。成人前は理屈っぽい人だと思われることの方が多かったように思うが、次第に周りも“普通”という名の虚像に飽き飽きしたのか、好意的に思われることの方が多くなったように思う。また、自分自身も“普通”でありたいと思ったことはなく、むしろ“普通”ではない人生を歩みたいし、特徴的な人間でありたいと思ってこれまで生きてきた自負がある。

「個別化」の素質をどのようにしてクライアントへ活かすか?

そんな私がこのMAVISでコンサルタントキャリアを始めて、早くも半年の月日が過ぎた。自身が持ち合わせている「個別化」の素質をフル活用し、ステレオタイプに陥ることなくクライアント一社一社が置かれた状況やその改善策を必死に考え抜いてきたこれまでの半年間であった。「個別化」を素質に持ち、その素質を最大限発揮している人は“相手が持つ本来の力を引き出すことができる”とあるから、私もクライアントが持つ本来の力や、可能性を引き出せるパートナーであれるよう、これからも粉骨砕身、クライアントのために業務に励んでいこうと思う。日々できるようになったことが着々と積み重なっており、一つでも多くの価値を、一人でも多くのクライアントのために届け続けたい。

MAVIS PARTNERS アナリスト 大橋建太

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