1.アナリスト
印刷“楽しい”コンサル?
2025-01-24
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楽しい日本
2025年1月24日、石破茂内閣総理大臣は国会で就任後初の施策方針演説に臨み、「楽しい日本」という国家像を語った。この演説には賛否両論があるようだ。否定的な見解としては、物価高の世相に似つかわしくないとか、「幼稚で低レベル」というものらしい。両論というか大分批判的な意見が多いようだ。
施策方針演説は政府の基本政策についての演説なので、各省(≒官僚)の作成した内容の繋ぎ合わせで総花的な内容になりやすい。その中で、歴代首相は「所得倍増」や「米百俵の精神」などの自らの目玉政策やキャッチフレーズを盛り込み、俗な言い方をすれば「キャラ」を立たせようとしてきた。
その観点とすると、個人的には石破首相の「楽しい日本」というのは近年でも大分キャラ立ちしていて面白かった。その分批判されるようだが、私はこのフレーズは忘れられないだろう。
楽しい(と言うと怒られる)日本
石破首相の「楽しい日本」の演説が私に印象をもたらしたのは、その言葉自体の持つ意味だけでなく、私自身の経験を思い出させたということもある。前職時代、研修前に意気込みを、研修後に所感を語ったりすることが多かったが、私は「好きこそものの上手なれ」と思い、「研修が楽しかった」と語り、メーカー出身の研修担当に激怒されたことがあった。彼の怒りを新鮮に感じたので、その理由を聞いてみると、「楽しい」というのは仕事に似つかわしくない、真剣味に欠けるということだった。ナメてると思われたのだろう。
それからは摩擦を避けるため、なるべく「楽しい」という言葉は、(少なくとも表面上)使わないように心掛けたのだった。
一国の首相と自分を比べるのもおかしいが、石破首相が「楽しい日本」と述べて怒られているのを見ると、日本のメインストリームは「楽しい(と言うと怒られる)日本」なのではないかと感じる。
楽しい方が長続きするし、長続きすれば上達しそうなものだし、精神衛生上も安全そうなものではあるが…。
MAVISは楽しい?
MAVISでは通年12月に評価面談を実施している。代表の田中との面談や同僚の声(評価とは別に全社員からコメントを貰う)など自分の仕事場での立ち振る舞いについて顧みる材料を得ることができる。
そこでの個人的な驚きは、前職から翻って「仕事を楽しめている」というポジティブな評価・コメントを多く貰ったことだった。普段から仕事を楽しんでいるように見える、という同僚からの声もあったし、代表との面談では、一番パフォーマンスが良かった案件の活躍の理由は「一番好きだったからに見える」と指摘された。コンサルにおいても、「好きこそものの上手なれ」であろうか。
入社以来、食品・消費財・物流・ITと幅広い産業の、M&A戦略や海外展開戦略、はたまたガバナンス構築まで短期間で幅広い仕事に取り組んできた。M&Aや経営戦略のコンサルティング決して“楽”な仕事ではない。むしろおもしろいぐらい難しい。一方で、仕事を“楽しむ”ポテンシャルも大きい環境だとも改めて思える。少なくとも楽しんでいることが評価される環境である。
“楽しめる”…そんな環境を求めている方、MAVISはいかがでしょうか?
MAVIS PARTNERS アナリスト 為国智博