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“わかりやすく伝えるコンサル”を目指そう

2023-12-22

“わかりやすく伝えるコンサル”を目指そう

今年一年を振り返って

早いものでもう2023年も終わる。おかげさまで今年1年間もいろいろな会社の様々なテーマのご支援をさせていただいた。MAVISが専門領域として扱っているM&Aや戦略に関わる仕事では、あるBtoB商材の製造機業界のM&A戦略立案のご相談をいただいたり、ある上場企業が過去に実行したグローバルM&Aの成功失敗を評価し今後に活かすべきラーニングを抽出するM&Aの振り返りPJを実施したりもした。M&A以外のテーマでは、自社にとって最適な株主を検討するというまさに“答えのない”深遠なテーマを検討したし、社外取締役・監査役の役割論といったコーポレートガバナンスに関わる検討もした。内部監査業務の在り方を考えるPJもあったし、統合報告書作成支援を通じて企業のESG・SDGs活動が財務的な企業価値に与える影響を考察したり、テレビやデジタルメディアを介した企業のコミュニケーション戦略の立案もしたり・・振り返ってみると何コンサルなのかというくらい濃い1年間であった。

忙しさの中で成長したと思うこと

今年一年、様々なPJを経験する中で改めて、MAVISは忙しい!と感じた(笑)
午前中にM&A戦略立案に関する会議があったかと思えば、午後には企業のコミュニケーション戦略に関する会議があり、次の日には別のクライアントの統合報告書作成支援をして、その日の午後にコーポレートガバナンスのことを考えるということはザラにあった。すべてのPJが同時多発的に進行しているので、無駄なことをしていられない。テーマごとに重要な論点を見極めて少ない情報で早々に仮説を構築し、仮説検証に自分とPJメンバー、インターン生のリソースを投下していく。必要に応じて外部のリサーチャーや、有識者からも知見を借りてとにかく効率的に進めてクライアントを驚かせる、感動させる答えをひねり出す。出てきたアウトプットはどんなものであれ使えるように仕立てる。
おかげさまで、今年一年で何を検討し、何を検討しないのかという論点の取捨選択と、初期仮説の精度は上がったように思う。一方で、まだまだ意識しなければならないなと思う部分が“わかりやすく、記憶に残るように伝える”という部分だ。

“わかりやすく伝えることの重要性”

“伝える”ことの重要性を感じたエピソードはいくつかある。例えば、「内部監査部門が意識すべきことは何か?」という論点に対して社内で議論をしていた時のこと。かなり初期の会議で私は「内部監査であっても株主を意識して監査をすべきなんじゃないか」みたいなことをポロっと言ったのだが、その時は根拠も詰めてなかったので誰の記憶にも残っていないと思う。その後検討が進み、「内部監査は社長の目として組織の運営状況を監査する役割を持っているが、その社長を任命しているのは株主であるから、社長が株主に対して報告すべきこと(≒株主が気にしていること)を監査すべき。だから内部監査部門も株主を意識すべき」と整理された。その時に私は“似たようなこと最初に言ったじゃん“と内心思ったのだが、伝わっていないのだから意味がない。
またある時には、「グループ子会社が親会社から引き受けるべき業務は何か?」という論点に対して、私が「有識者インタビューや他社事例から考えると、”一般論としては“こういう業務を引き受けるべきだと考えているが、御社の場合にどうかは実際に親会社の意向を聞いていきましょう」というような説明をしていた。その会議の最後に弊社の田中が「有識者コメントや他社事例から、トップダウンで検討する一方で、御社の親会社各部署がどんな業務を引き受けてほしいと思っているのかボトムアップで把握して、トップダウン・ボトムアップ両面から”御社が引き受けるべき業務“を検討していきましょう」と言ってその会議を締めた。この時にも、”私とほぼ言っていることは同じなのだがやたら田中の発言はわかりやすいな“と思った。この差は小さいようで意外と大きいのではと思った。伝わらないと価値にならないからだ。

My Credoを愚直に実践する

“伝わらないと価値にならない“というのは部下やインターンに仕事を任せたときにも感じる。「確かに依頼した業務をやってくれているのだが、その結果から何が分かったのか伝わらないから君のやっていることはよくわからん」ということがかなり多い。部下やインターン生には“いや、言われたことはやったんですけど・・”という表情をされることもある。伝えることの意識が低すぎる。
部下がクライアントに対して検討成果を説明していても、クライアントがピンと来ていない、つまらなそうな顔をすることがある。その時にはやってきた業務が間違っていたのではなく、成果が全く伝わっていないことが多い。伝え方を変えるだけで、“なるほどね!”という顔をしてもらえることも多い。“わかりやすく伝える”ということは基本のようで奥義でもある。
MAVISではメンバー紹介ページにMy Credoという自分が大切にしている価値観を載せている。そこに私は「難しいことはわかりやすく、わかりやすいことは面白く、面白いことは深く」と書いている。実はこれ、ロックバンド、ブルーハーツのギタリストの真島昌利(通称マーシー)の言葉なのだが、好きでずっと意識している。今年感じた“わかりやすく伝える”という課題はまさにこれじゃないか!と改めて気づいた1年だった。来年はMy Credoをより意識していきたいと思う。

MAVIS PARTNERS マネージャー 渡邊悠太

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